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SBMのボタンの見せ方 | 奔放で脱力な昼下がり

台風が来ると流されていた橋

Thinking

俺がまだ小さかったときのことだけど…。

うちの裏に川があった。川幅は数メートルの沢という感じのもので,そこに長さ4mくらいの丸太をふたつに割った橋が架けてあった。車は通れないけれど,自転車なら乗ったまま渡れた。数百メートル上流と,数百メートル下流には,車が通れるコンクリートのちゃんとした橋があった。そこまで回るのはちょっと面倒なので,簡単な橋を架けたんだろう。

この橋,大きな台風が来て水かさが増えると,見事に流された。川の水量が減ったところで,近所の人たちが集まって,半日くらいかけてまた橋を架けた。ちょっと下流の大きな岩のあたりに引っかかっていたのを運んでくるときもあったし,新しい丸太を割ったときもあった。

機材もない,資金もない,人手もないから,こんな方法だったんだろう。頑丈に造るなんてことは,はなから考えてなくて,流されることは想定済み。流されてもいいように,すぐに現状復帰できるように造ってあった。

自然の力って,やっぱり強力。人間の技術力じゃ克服できないものがある。建造物が災害で壊れるということを,昔の人は素直に受け入れていたんだと思う。「壊れても大丈夫なように,またすぐ造れるように」という発想だったんだと思う。

技術力がついたおかげで,「壊れないように造ること」を考えるようになった。滅多に壊れることはない。大がかりででかいものも造れる。でも,もし壊れたら大惨事になる。復旧するのにもべらぼうな時間と費用がかかる。

俺は,技術進歩の恩恵にあずかって今の生活をしている。日本の技術力をある程度信頼してる。だけど,自然の力を見くびっちゃいけない。壊れることを想定していないものは危うい。

なんてことを,テレビを見ながら思った。

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